2022年1月1日 年頭所感

新年あけましておめでとうございます。

2022年、シミズオクトホールディングスは、創業90周年を迎えます。過去の風雪の年月の重みを実感するとともに、100周年までのカウントダウンが始まると思うと、未来に対しても、どのような夢を描いてゆくべきか、考えを巡らせる今日この頃です。

ご存知の通り、2020年から2021年は、コロナ禍でイベント業界は大打撃を受けました。ほとんどのコンサートが中止になり、売上は激減、資金的にも苦戦する中、なんとしても雇用だけは維持しなければなければなりませんでした。なぜなら、シミズが90年間に培ってきたイベントのノウハウは、オンリーワンの知財であり、それを身につけているシミズの社員は、替えのきかない、かけがえのない人財だからです。

それでも自問自答を繰り返しました。会社をスリム化した方が良いのではないか、あるいは業種替えをしたほうがいいのではないか・・・そんな考えが何度も頭をよぎりました。この2年間、信じることのつらさを、嫌というほど味わいました。

しかしながら、東京2020オリンピック・パラリンピックが、日本代表選手たちの活躍ぶりもあり、無観客なりに、大成功に終わったことも相まって、日常生活を取り戻そうというマインドが、徐々に日本社会の中に復活してきたことで、ようやくイベント業界も息を吹き返してまいりました。

けれども、歴史はスパイラル状に繰り返す、と言いますが、戻ってくるものもあれば、元には戻らないものもあると思っています。スポーツや、エンタテインメントを楽しむ、という行為は、人間が人間らしく生きるための基本的な文化活動ですが、コンサート業界に限っていえば、これまでのリアルライブ市場に加えて、オンライン配信が加わることで、市場のバランスに大きな変化が訪れるのではないでしょうか。

この10年間の音楽業界は、とにかくツアーで稼ぐ、しかも大型会場で、というビジネスモデルでしたが、今後はそこに、リアルとオンラインをハイブリッドさせることにより、より多くのリスナーを獲得し、音楽市場の拡大を図る、という方向性にシフトしてゆくことが予想されます。

イベントを取り巻くインフラも、これからの10年間で大きく変化してゆきます。大阪万博やIRで、地域開発が進んでゆくのに加えて、北海道には日ハム新球場がオープンし、横浜・名古屋・大阪には2万人規模のアリーナ会場が建設予定と、新たなファシリティが続々とオープンしてゆきます。

そのような状況に対応するべく、シミズオクトホールディングスも、組織のあり方を見直し、人材を再配置し、舞台制作部門を効率化し、映像部門とのさらなるシナジーを推進し、新規事業、特にファシリティ事業の営業開発に力を入れ、また、シミズの一番の強みである、舞台とスポーツのシームレスなワンストップ営業を、強力に推進いたします。

過去90年間、シミズは大きな時代の変化の波に揉まれ、その度に、社員一丸となって対応することで、ピンチをチャンスに変えてまいりました。これからの10年間に起きる時代の変化は、これまでで最大級のものかもしれません。しかしながら、シミズにとって、なによりの宝である、人財を武器に、この荒波を乗り越えてゆく所存です。

2022年1月1日
株式会社シミズオクト
代表取締役社長 清水 太郎